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(岐阜県)水稲高温耐性品種あきさかりの現地適応性の検討について  2018-01-23

●岐阜県 郡上農林事務所  

 
(岐阜県)現地事例情報
 
1.事例場所の概要
郡上市は岐阜県の中央部に位置し周囲は急峻な山地に囲まれており標高は110~1,810mと高低差がある中山間地域である。水稲を中心に、夏大根、夏秋トマト、ホウレンソウ、花卉などの栽培が行われている。
 
2.活動対象及び概要
FAかみいちばは郡上市美並町で水稲や大麦の生産のほか加工キャベツなどにも取り組んでいる営農組合である。
 
3.背景・指導・ねらい
地球温暖化の影響や近年の異常気象により、全国的に水稲の品質低下が発生している。郡上地域においても、高温障害から米の心白米や未熟粒が発生しており等級低下の原因になっている。そこで、高温耐性品種の導入により現地適応性の検討を行う。
 
4.具体的データ
(1)情報の内容・方法・特徴
・品種比較実証
・調査項目:生育調査、出穂期・成熟期調査、収量調査
・品質判定、食味調査
・調査項目:穀粒判定機調査、食味計調査
 
(2)成果
・生育前半は天候に恵まれ分けつ多く茎数の増加につながった。
・病害虫では、両区とも紋枯れ病が若干発生した。
・あきさかりの収穫時期に台風が連続で接近し雨天が続いたため穂発芽が発生した。
・あきさかりは、稈長が短く、コシヒカりより倒れにくかった。また、昨年問題になった破砕米・胴割米の割合はコシヒカリとほぼ同等であった。未熟粒の割合は、あきさかりが若干低かった。
・収量性については、あきさかりの方が多く食味値についてはサタケ社製ではコシヒカリを上回ったが静岡精機製ではコシヒカリを下回った。味度ではコシヒカリを上回った。
 
(3)普及活動上の留意点
・あきさかりは、近年問題となっている高温障害による未熟粒等に強く、また収穫期がコシヒカリより遅いため収穫適期を分散させることができるので営農組合など大面積を栽培する経営体には選択肢の1つとなる。
・収量はコシヒカリより多収であり食味についてはコシヒカリを上回っており有望な品種であると思われる。
 
(2017年3月1日報告)
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