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(岐阜県)ホウレンソウの被覆資材による高温対策の実証 | 2018-01-24 |
| ●岐阜県 郡上農林事務所 | (岐阜県)現地事例情報   1.事例場所の概要 郡上市白鳥町石徹白地区は、福井県との県境にある標高700m中山間地。ホウレンソウ栽培の他、トウモロコシの栽培が盛んである。   2.活動対象及び概要 奥美濃ほうれん草出荷組合は、郡上市白鳥町、大和町のホウレンソウ農家で組織され、JAめぐみのを通じて岐阜市中央卸売市場に出荷されている。   3.背景・指導・ねらい 郡上市白鳥町、大和町で夏ホウレンソウが栽培されているが、夏期の高温が生育抑制や土壌病害を発生させ、生産の不安定要因となっている。 そこで、梨地で近紫外線をカットする被覆資材(「クリーンテートSK」)を使用し、ハウス内温度、地温を下げ生産の安定を図る。   4.具体的データ (1)情報の内容・方法・特徴 クリンテートSKを被覆したハウスを試験区とし、慣行被覆資材を被覆したハウスを慣行区とし、ハウス内温度、地温、光の透過率、収穫量を調査した。   (2)成果 ・ハウス内温度は、試験区が慣行区に比べ、調査期間中の平均値で0.9℃試験区が低く推移した。 試験区と慣行区のハウス内温度の差は、夜間は差がなく、日の出とともに差が見られ、午前中が最大となった。ハウス内温度は、クリンテートSKを被覆することによって、慣行の被覆資材に比べ低下させる効果が認められた。 ・地温は、試験区が慣行区に比べ、調査期間中の平均値で0.8℃低く推移した。試験区と慣行区の地温の差は、夜間は差がなく、日の出とともに差が見られ、正午前後が最大値となる傾向であった。地温は、クリンテートSKを被覆することによって、慣行の被覆資材に比べ低下させる効果が認められた。 ・光の透過率は試験区は56%~67%であった。慣行区は71%~88%であった。 ・収穫量は10株の全重は、5回の調査すべて慣行区のほうが優れた。   (3)普及活動上の留意点 クリンテートSKを被覆は、慣行の被覆資材に比べ以下の事項に留意する必要がある。 ・遮光率が高まることから、べと病の発生に留意する。 ・遮光率が高まることから、ホウレンソウの徒長に留意する。 ・防霧性がないため、ハウス内の湿度に留意する。 ・土壌が乾きにくい傾向が見られるためかん水に留意する。   (2017年3月13日報告) |
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